前へ | 次へ |
カントリーベッドルームは最もあなたなりの宝で満たされた自然な憩いの場である。曾祖母が作った刺繍、子供の描いた絵、ちょっと変わったヘアブラシや香水瓶のコレクション、そして貴方のお気に入りの色で装飾がされている。寝室は夜に通常明かりの下で見られるか早朝に見られる。だから明かりの下で柔らかく見え、目覚めた時にカーテンやブラインド越しに入り床に影の模様を作る朝日ではくっきり見える色を選ぶのが一つの手法である。
寝室では白、クリーム色そしてパステルカラーを選択するのが融通が利き、様々なカントリー風のよい下地となる。フランスではその上に鉤針編みやレースで縁取られたリネン、美しい古い木製の家具、木綿の薄いカーテンを付け加える。イギリスの小さな古いカントリーハウスでは梁や建材が露なままであり、その多くは壁は有色か無色の漆喰と黒っぽい木材のコントラストで色を遊んでいる。同様の効果はドアや窓枠や腰板を濃く着色して出している。アメリカではロッキングチェアー、派手なキルティング柄のベッドカバー、ラグが伝統的に付け加える。
シェーカー教徒はステンシルされた縁リボンを付け加えたり、自然や星やダイヤ等のデザインを奇麗に壁や床に描いたり、パッチワークのキルトをベッドカバーにする。今世紀初頭にスウェーデンで画家やデザイナーとして活躍したCarl Larssonも彼の家をステンシルのパターンで装飾した。まず彼は床をクリーム色に塗りハート形やイチゴを緑や赤や青で描き、同じ色で窓枠や腰板に輪郭を描いた。既製品のステンシルは広く出回っており使いやすい。プリントされたボーダーテープも同様であるが外見がもっと"工業的"になり味気ない。
フランスの農家ではピンクや黄土色や緑の強い色が布柄や磨かれるか皮を剥がれた木で特徴的に用いられる。アメリカ南部やオーストラリアなどの暑い地方では鮮やかな青や黄色や赤色までもが漆喰壁や板壁のスムーズさやゴツゴツさ、壁紙の平坦さを強調するのに使われ、肌合いの楽しみを生み出している。
イギリスの古風な田舎では寝室は小さな花の壁紙も貼られていたりする。淡いピンクの下地に小さなバラのつぼみ、リボンで束ねられたスミレ、並んだラッパスイセン、庭の花を盛られたかわいいバスケットの柄が白い木工品、着色されたり藤製のかぐ、真っ白なベッドカバーやかわいい木綿のローンカーテンに組み合わされる。それは小さな寝室や特に屋根裏部屋ではロマンチックに見える。
ヴィクトリア王朝期のデナイナーで作家のWilliam Morrisは田舎のテーマに基づいたり東洋の柄に触発されてもっと様式化した壁紙や敷物のパターンを作り出した。彼は既に存在していたバラとユリ、鳥とザクロやジャスミンやスイカズラの組み合わせで上品なカントリー風の寝室にもっと良く合うものを作り出した。大胆な花柄はヨーロッパよりもアメリカで良く用いられ、独特の方法がとられている。大きく生き生きした花は壁を通常は白で覆い、ベッドスプレッドは伝統的な民族デザインであり、市松模様やリノリウムの強い模様のフロアーカバーが用いられる。若しくは花柄の木綿カーテンやベッドカバーが白壁や白木の床やラグに組み合わされる。
木の床は部材の短い、長い、寄せ木に関わらず着色かニス塗りや研磨か脱色がされる。荒い風合いのカーペットやちょっと足の裏でチクチクする麻等のマットは床全面に敷かれた豪華なカーペットよりもカントリー風の寝室には似合いである。しかし淡い色のカーペットの上にラグが敷かれているのはたいへん快適であり場違いではない。石や大理石タイルやブロック等の堅く冷たい感じのする床材は、もし床下暖房がされていれば寒い地方でもたいへん暖かい感じがする。どのようなタイプの床であれ、ラグは柔らかさと色や柄のエリアを床に付加する。