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ベランダや温室の半屋外の部屋は堅苦しくなくお招きにも使われる場所であり、素焼きの壷や木樽に植えられた植物の間に寛ぐための家具達が無造作に置かれる。木綿のカバーがラフに掛けられていたり、既製品よりもむしろ不格好なクッションが一杯縫い付けられている藤製のソファー。またはベランダに造り付けられて、丁寧に詰め物をされたクッションがぴったりフィットするソファー。揺り椅子や鉄で縁取られたガーデンチェアや小枝編みや藤製の伝統的な椅子。足をその上に投げ出せるよう低く頑丈なテーブル。家具達は同じ色に塗られればしっくりする。花柄の木綿、帆布、厚手の木綿、縞模様、幾何学模様、更紗、ろうけつ染めの布、またはカラフルなハワイ風の柄等々を被せればクッションは非常に印象的になる。
ベランダや温室は日中不快なくらい暑くなり、日除けの類いが欲しくなる。上げ下げが容易であるブラインドはいい選択である。床から天井までの生なりの布が自由に揺れれば堅苦しいベランダもそうでなくなる。竹や木製のベネチアンブラインドもなかなかのものである。木の羽根板同士が風でカタカタ鳴る音はどこか心が安らぐ。骨組みが鉄製の店でよく売られている日除けは広い家庭の窓には実際合うものだ。
最後の不可欠な飾り付けは植物の力に頼った物だ。シダやフクシャのバスケットが屋根の梁からぶら下がる。藤が玄関口の柱に巻き付く。バラの鉢が幾つかまとめて置かれている。大きな椰子が温室の中央にある。白いひな菊や紫陽花の茂みが入り口の階段とを仕切る。